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再生療法|LOTUS DENTAL CLINIC 不動前|東急目黒線「不動前駅」の歯科

再生療法とは

再生療法

再生療法とは、感染や炎症によって失われた歯の神経や歯茎、歯を支えている骨や組織を回復する治療法です。再生を成功させるためには、組織破壊の主原因である感染をまず除去する必要があります。次に組織が再生するために必要な足場(スペース)を作り、そこに再生を誘導する薬剤を導入することによって、失われた組織を再生させます。歯科治療の領域では、近年様々な術式や材料の開発により、多くの症例で組織の再生療法が可能になってきました。

再生が成功するために

再生は細胞が主役です。歯茎も顎の骨もそれぞれ異なる細胞から成っていて、一定の周期で新しい細胞へと生まれ変わります。細胞は増殖(自己複製)し、分化する力を持っているため、炎症や外傷によって組織がダメージを受けても、自然治癒力によって元の状態に戻ろうとします。自然治癒力は様々な条件下で下がったり高まったりします。加齢や、喫煙、糖尿病などの基礎疾患により、自然治癒力は下がります。自然治癒力を高め、再生を成功させるためには、細胞を助けて上げなければいけません。 まず、細胞が正しく再生するためには、感染がないことが大前提となります。細菌による感染があると、免疫力や治癒力が正しく働きません。細菌をコントロールすることが再生療法の第一歩となります。感染がなく、炎症がない環境では細胞は正しく機能することができます。

細胞や組織が再生するために

必要な要素

1.細胞が増えるためのスペース
(スキャフォールド)
細胞が増えるためのスペースを確保するために、様々な材料や術式が開発されてきました。生体膜や人工骨材料などがそれにあたります。
2.細胞の再生力を高める因子
(再生誘導因子)
組織の中には、この自己複製の力と、分化する力が強い幹細胞という細胞が存在しています。この幹細胞の働きを促進させる再生材料の開発も進んでいます。近年様々な再生タンパクや成長因子の開発が進んできました。

当院で行っている再生療法

歯を支える歯根膜や骨の再生

歯周病により吸収した骨は自然に元に戻ることはありません。再生材料を使用した歯周再生療法により、歯周病によって失われた歯周組織(歯根膜や歯槽骨)を再生させることができます。歯周組織が再生されると、歯周ポケットは浅くなり、歯の寿命は延びます。 再生タンパクや成長因子、人工骨やメンブレンを使用する術式の発達により、歯周再生療法の幅が広がっています。

顎骨の再生

歯を抜くと、時間とともにまわりの骨も吸収していきます。それに加え、歯周病や根の病気、歯の破折により骨の中まで感染が広がっていた場合は、広い範囲で骨がなくなってしまいます。骨がない場所にはインプラント治療はできないため、インプラント治療を進める前に骨を再生させる必要があります。自身のお口の中から、骨や血液を採取したり、人工の骨を使用し欠損部位に移植することで、失われた骨を再生させます。しっかりとまわりの骨をつくることが、インプラントの長期的な安定につながります。また症例によっては抜歯後の骨の吸収が始まる前に骨を移植し、顎骨を守る術式も採用しています。

当院で使用している
歯周組織・骨再生材料

エムドゲインゲル

エムドゲインは歯胚から抽出されたタンパクで、幹細胞の働きを活性化し、組織の再生を促します。手術で歯根面の感染を徹底的に取り除いた後に、根面と骨欠損部に塗布します。骨欠損が大きい場合は、骨の移植も行ったり、メンブレンを使用することもあります。世界的に長期的に使用されている再生材料で、効果と安全性が確認されています。日本でも厚生労働省により、医療材料としての安全性と有効性が認められています。現在に至るまで、世界で約200万症例で使用されていて、高い臨床効果を示しています。副作用報告は一例もありません。

CGF(フィブリンゲル)

CGF(フィブリンゲル)

血液中の赤血球などを分離し、凝固因子を自然に刺激することで、添加物を含まない良質なフィブリンゲルを形成し、再生療法に使用します。

バイオス(骨補填材)

長年使用されている代用骨です。三次元的な多孔性構造が細胞の増殖を促し、血管新生の足場となります。ウシの骨を原料にしていますが、有機成分を完全に除去しているので、アレルギーや感染の心配がありません。世界的に25年以上にわたり使用され、1000を越える研究報告がなされています。日本でも厚生労働省により、医療材料としての安全性と有効性が認められています。自家骨(自身の骨)を使用できないケースや、骨のボリュームを大幅に拡大したり、維持したい症例に使用します。

バイオガイド

天然のコラーゲンメンブレンで、スペースをつくることで、骨や血管の新生と成長を促します。時間とともに体内に吸収される吸収性メンブレンなので、術後の感染のリスクを下げることができます。

ハニカムメンブレン

非吸収性の強化型メンブレンです。フレーム構造を有しており、変形しづらい強化設計がされているため、大幅な骨造成を行う必要がある症例で使用します。また、超微細な穿通孔があるため、血流を阻害しないため栄養透過性が高く、良好な再生骨を得られます。

歯ぐきの再生

歯茎が退縮し、歯根面が露出してしまった部位に、歯肉を移植することで、歯茎を再生させる術式です。歯茎が退縮すると、見た目が悪くなるばかりか、根面が虫歯になったり、知覚過敏を引き起こしたりします。上顎の口蓋から歯肉を採取し、下がった歯茎の部分に移植し、歯肉の退縮レベルを改善させます。また、歯肉移植の術式を使って、やせ細った歯茎の厚みを増して、被せ物の見た目を良くすることもできます。 インプラント周囲にもこの歯肉移植の術式は適応されます。インプラント周囲の歯茎の厚みを増すことで、プラークコントロールしやすくなり、長期的な安定につながります。

治療名 顎堤増大術
ジルコニアセラミックブリッジ
患者さん 60代 女性
執刀医 Dr.矢野
治療期間 6回
費用 ¥660,000
治療に対するリスク 外科治療に伴う術後疼痛、合併症のリスク

歯の神経の再生

虫歯が進行し、感染が歯の神経にまで達すると、通常ですとその神経は抜髄しなければなりません。神経を抜くと長期的に歯がもろくなり、虫歯が進行しやすくなり、着色していくため見た目も悪くなります。また、神経を抜く根の治療は、術後に根の先に膿がたまったり、再発してしまうリスクがあります。さらに根管治療はとても手間と時間がかかる治療であるため、神経を抜くことは機能面・審美面で様々な問題を引き起こします。 神経を抜髄しなければいけない症例においても「MTAセメント」を使用することで、神経を温存できるケースがあります。 MTAセメントは、高い殺菌効果と辺縁封鎖性、再石灰化促進作用を持ちます。神経がまだ生きている場合は、露髄した神経にMTAセメントで蓋をすることで、歯髄再生を促します。感染が神経内に広範囲で広がっている場合は、歯髄温存治療が難しくなるため、抜髄をしなければなりません。 上記の治療の際、当院では静脈内鎮静法による施術が可能です。

再生療法が向いている方・向いていない方

再生療法が向いている方・向いていない方

── 正しい見極めが“歯を守る未来”を左右します
再生療法は、失われた歯周組織(骨・歯根膜・歯ぐき)を再生し、「本来なら抜歯と診断されるケースでも歯を残せる可能性がある」高度治療です。
しかし、すべての歯が再生の対象になるわけではありません。
治療の成否を左右する要素が多く、正確な診断が不可欠です。
LOTUS DENTAL CLINIC 不動前では、CT解析・マイクロスコープ診査・歯周組織検査など科学的根拠に基づく精密診断によって、再生療法の適応を一歯単位で慎重に判断しています。
ここでは、再生療法が適応となる方/難しい方の目安をわかりやすくお伝えします。

再生療法が向いている方

── “歯を残す価値” が十分にあるケース
以下のような状態の場合、再生療法による回復が期待できます。

① 垂直性(3壁性)骨欠損がある方

再生療法は、深い骨のくぼみ(垂直性骨欠損) がある場合に特に有効です。

  • 1本の歯の周囲だけ深く骨が溶けている
  • 歯周ポケットが局所的に深い
  • 骨の形が「囲い込み」の形態になっている

このようなケースでは、再生材料が安定しやすく、治癒が期待できます。

② 歯根にヒビや大きな欠損がない方

歯根が健康であればあるほど、再生療法の予後は良好になります。

  • 歯根破折がない
  • 根の形態が比較的シンプル
  • 深い虫歯が歯根部に達していない

これらは天然歯保存の大きなメリットにつながります。

③ 生活習慣の改善に取り組む意欲がある方

再生療法は、術後の管理が非常に重要です。

  • 丁寧なセルフケアができる
  • 定期的なプロフェッショナルケアに通える
  • 喫煙を控える意志がある

これらを実践できる方は、治療後の長期安定度が高くなります。

④ 天然歯の保存を強く望む方

「自分の歯で噛み続けたい」という想いは、治療選択において大きな価値があります。
天然歯には、インプラントでは完全に再現できない “歯根膜による噛む感覚” があり、咀嚼の繊細さ・食事の満足感に直結します。

⑤ 咬合や周囲の歯が比較的安定している方

噛み合わせに大きな問題がある場合、術後の安定性に影響が生じます。
現在の噛む力が過剰にかかっていないことも大切な条件です。

再生療法が向いていない可能性が高い方

── 「治療が成功しにくい状態」が存在します
再生療法は高度で繊細な治療のため、適応外となる場合もあります。

① 水平性骨吸収(全体的に骨が低くなっている)

広範囲で均一に骨が溶けている場合、再生材料が安定しにくく、治療効果が得られにくくなります。

  • 骨が“平らに”失われている
  • ポケットが広範囲で深い
  • 歯周病が長期間進行している
  • 上顎洞の形態

このようなケースは適応外になることがあります。

② 歯根破折がある場合(特に縦破折)

歯根が割れている状態では、感染が広範囲に及ぶため、再生療法では回復が難しく、抜歯が必要になる場合があります。

③ 動揺が著しく、歯を支える骨が極端に少ない場合

歯が大きく揺れている(動揺度3)の場合、治療後の安定が得られないことが多く、保存が難しくなります。

④ 喫煙習慣が強い場合

喫煙は組織の治癒を妨げ、再生療法の成功率を大きく低下させます。
禁煙が困難な場合、治療結果に影響が出る可能性があります。

⑤ 口腔清掃が十分に確立できない場合

再生療法後は歯周環境の維持が極めて重要です。
磨き残しが多い、定期検診に通えない、生活習慣が改善できない場合は、長期的な安定が難しく、適応外となることがあります。

再生療法のメリット・デメリット ― 正しい理解が“納得できる治療選択”につながります

再生療法のメリット・デメリット

再生療法は、歯周病で失われた骨や歯周組織を回復させることを目的とした高度治療です。
しかし、どんな治療にも利点と限界が存在します。
メリット・デメリットを正しく理解することは、患者様が納得したうえで治療を選択するために欠かせません。
ここでは、医学的視点から再生療法の特徴を丁寧に解説します。

〈メリット①〉 抜歯を避けられる可能性が高まる

再生療法の最大のメリットは、「抜歯」と診断されかけた歯の保存を目指せることです。
歯周病で骨が大きく失われた場合、従来の治療では

  • 炎症の改善
  • 歯石の除去
  • 歯肉の引き締め

はできても、溶けた骨そのものを取り戻すことはできませんでした。
しかし再生療法では、エムドゲインや人工骨などの材料を使い、骨・歯根膜・歯肉の三次元的な再生を促すことが可能です。
これにより、

  • 歯の揺れが減る
  • 噛める状態を取り戻せる
  • 周囲の歯への負担が減るなど、抜歯の回避に大きく貢献します。

「どうしても歯を残したい」という患者様にとって、再生療法は“最後の希望”となる治療です。

〈メリット②〉 歯の寿命を大きく延ばすことができる

再生療法が成功すると、歯を支える組織が強固に再建されるため、歯の残存率が飛躍的に改善します。

  • 骨の支えが回復する
  • 炎症が再発しにくい環境へ改善
  • 噛み合わせの安定が高まる

短期的な効果だけでなく、10年・20年と長期的な予後を左右する重要な治療と言えます。
将来、インプラント治療を避けたい方や天然歯を守りたい方には非常に価値のある選択です。

〈メリット③〉 審美性も回復しやすい

歯周病が進行すると、歯ぐきが下がり、「歯が長く見える」「黒い隙間が見える」といった審美的な問題も生じます。
再生療法を適切に行うことで、

  • 歯肉の厚み
  • 歯ぐきの位置
  • 歯周ラインのバランス

が改善し、見た目の自然さを取り戻せる場合があります。
必要に応じて「歯周形成外科」を併用することで、審美性の回復をさらに高めることも可能です。

〈メリット④〉 噛む力や機能性を取り戻せる

歯周病で歯が揺れると、噛む力は確実に低下します。
再生療法によって骨が戻れば、噛む力の回復・食事のしやすさの改善が期待できます。
“揺れが少なくなる=衝撃への耐性が向上する”ため、歯の負担も少なくなり、機能面の改善に大きく寄与します。

〈デメリット①〉 すべての症例で再生できるわけではない

再生療法は、“魔法の治療ではない”という点も知っていただく必要があります。
以下のようなケースでは成功率が低くなります:

  • 水平的に広範囲な骨吸収
  • 歯の動揺が高度(動揺度3)
  • 骨壁がすべて失われている(1壁性骨欠損)
  • 根分岐部病変(特に下顎大臼歯のIII度)
  • 重度の喫煙者
  • 清掃状態が整わないケース

そのため、治療前にCT・マイクロスコープ・歯周組織検査を用いた精密診断が欠かせません。

〈デメリット②〉 術後の管理を怠ると結果が失われる

再生療法は、治療後のケアが非常に重要な治療です。
適切に治癒が進んでいたとしても、

  • 歯磨き不足
  • 喫煙再開
  • 噛み合わせの悪化
  • 定期検診の欠如

などにより、せっかく再生した組織が、再び炎症を起こして失われてしまうことがあります。
“メンテナンスを継続できるかどうか”は成功率に直結します。

〈デメリット③〉 外科処置が必要になる

再生療法は、歯肉を開いて行う外科手術が必要です。
そのため

  • 術後の腫れ
  • 軽度の痛み
  • 数日間の違和感

といった症状が出ることがあります。
ただし、正しい術式と適切な管理により、多くの場合は1週間ほどで回復します。

メリット・デメリットを理解した上で“最適な治療”を選ぶことが重要

再生療法は、歯を守るための非常に価値の高い治療です。
しかし同時に、

  • 適応症の見極め
  • 術前管理
  • 外科技術
  • 術後ケア

など、多くの要素が揃って初めて成功します。