今年の春は雨が多いですね。
春にしかない気持ち良い空気もあるものですが、
雨がここまで多いと冷えます。
個人的に一番好きな季節が、桜が散ってから梅雨に入るまでの2ヶ月です。
新緑がとにかくきれいで透明感があります。
透明感は魅力的です。
育ち盛りの新緑に日光がとどまります。
木も森も全体的に明るくなり、気温も程よい。
梅雨を超えれば夏にかけて、日射と成長で葉が厚くなり色もくすんでいきます。
不動前と武蔵小山の間に林試の森公園という素敵な公園があります。
木の種類が極めて多く多様性に富みます。
遊具や水遊び場があり、小川には生物がたくさん住んでいます。
地元の方々に愛されている憩いの場です。
都会における森の役割は大きい。
森は情報量が非常に多い。
1日ごとに季節の変化が起きていく。そして形態や色彩の複雑性を持ちながら調和を保っている。
情報の厚みと複雑性があるにも関わらず、極めて心地が良い。
それに対し、都会の情報網は非常に複雑に構築されているように思えるが実は平面的だ。
極彩色の看板や広告、社会的ネットワーク、商業施設群や流行りにめくるめく感覚になるが、凝視してみると、実は層が薄い。
自分も都会の便利で快適な生活を享受しているので、それを否定するつもりはないが、都会性の蓄積は時に疲労感を生む。
疲労感の正体は、過疎化した情報の過多だ。
複雑で奥行きのある矛盾のない情報であれば、いくら体内に取り入れても疲労感を生むことはない。
そういうことをおそらく多くの人が感覚的に理解していて、5感をフルに使える森の中に入っていくのだと思う。
↑立派なプラタナス。
LOTUS 矢野