少し前のことになるが、建国記念日に明治神宮内をたまたま散歩していたら、紀元祭を執り行っていた。
例祭の紀元祭は毎年2月11日(建国記念の日)に、勅使参向のもと行われる最も重要なお祭です。橿原宮で御祭神の神武天皇が第一代天皇として即位された古を偲び、建国創業の御聖徳を景仰する国民の祭典として、年々盛大に執り行われています。
自然散歩をする上で都内では明治神宮がダントツに良い場所だ。
植生が複雑で背丈が高く、想像を絶するほど緻密に計算されて植えられている。
明治神宮の創建は100年ほど前であるが、当時の林苑関係者は100年後に最も美しく見えるように計画的に植えたそうだ。その先人の努力の恩恵を我々は享受している。
手つかずの自然も素晴らしいが、匠が作り上げた自然もまた素晴らしい。
本殿に参拝するところで、その日が紀元祭の日だということに気づいた。
本殿内では厳粛に式典が執り行われている。
参拝の折にわずかな時間ではあったが、内部の式典の様子が伺えた。
ちょうど君が代の演奏が行われていたのだが、これにひどく感動した。
われわれにとっては特殊な非日常のワンフレームであるが美しいものは信条に左右されずに美しい。
美しさの要素の中に連続性と調和というものがあると信じているが、この日の美しさは、時代を越えて一貫して継承されてきた信念の中に見えたのかもしれない。
LOTUS 矢野