歯周病で悩むすべての患者様へ
このような症状はありませんか
- 抜歯を勧められた
- 歯を磨いた時に血が出る
- 歯がグラグラする
- 前より歯が長くなった気がする
- 歯茎が赤く腫れたり膿が出る
- 硬いものを噛むと歯が痛む
- 口臭が気になる
03-6420-3243
このような症状はありませんか
歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯茎(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。進行すると膿が出たり歯が動揺してきて、場合によっては歯を抜かなければならなくなります。歯の表面に絶えることなく形成される細菌性の膜を、プラーク(歯垢)と呼びます。磨き残しが続くと、プラークの量が増えていき、プラークが蓄積していくと、その中の歯周病菌が増えていきます。この歯周病菌が歯周病の主な原因です。歯周病菌が産生する毒素が、歯肉や骨に炎症を引き起こし、炎症が長引くと周囲組織を破壊していきます。また、蓄積したプラークは時間とともに石灰化し、歯石になります。付着した歯石の表面には、さらに多くのプラークが急速に集まってきます。
軽度
歯茎の炎症が続き、炎症が骨にまで広がると、骨が溶けはじめます。痛みはありませんが、通常よりも歯周ポケットが深くなり、ブラッシング時に出血することがあります。
中等度
さらに炎症が広がると、歯を支えている骨が半分近くまで溶けていきます。歯が浮いた感じがし、硬いものを噛むと違和感を感じたりします。歯周ポケットは非常に深くなり、病気の進行が早まります。歯はグラグラしはじめたり、歯周ポケットから膿が出てきたりします。
重度
歯を支える骨が2/3以上溶けて、根の先まで骨の支えがなくなります。歯周ポケットはさらに深くなり、ぐらつきが増え、歯の根も露出したりします。予後が不良で、治療が難しく、歯が抜け落ちてしまう手前の状態です。
様々な研究の結果、歯周病は多くの全身疾患に影響を及ぼしていることがわかってきました。その代表的な病気は、心筋梗塞・糖尿病・誤嚥性肺炎・脳梗塞です。歯周病はお口の中の病気ですが、全身の血流に乗って歯周病原菌は、各臓器や血管に大きなダメージを与えます。歯周病と全身疾患は相互作用で良くも悪くもなるため、医科と歯科の連携が必要不可欠となります。また、早産・低体重児出産のリスクも高くなるため、出産前の歯科検診はとても重要です。
歯周病はコントロールが可能な病気です。ただし自然治癒はしません。進行が重度になると、歯の抜歯が必要になることがありますので、早めの診察が重要です。鍵となるのは、適切なセルフケアと専門的な治療です。歯周病の主な原因は、歯に付着する細菌の塊であるプラークです。プラークを適切に除去することが、治療の焦点となります。また、歯周病を悪化させる要因として、喫煙や糖尿病やその他のリスクファクターが挙げられます。歯周基本治療の中で、これらの要因を取り除くことも重要となります。
歯周病治療の根幹は、「歯周病菌を減らす」ことです。歯周病菌をコントロールすることによって、さらなる歯周病の進行を防ぎ、良好な歯周状態に回復する手助けをします。歯周病菌を減らすために、徹底した根面の清掃や薬剤などを使用して菌を除菌することが基本となります。ただし、進行状態によっては再生治療などの外科的処置を行うこともあります。歯周病治療は歯科医師による治療、歯科衛生士による専門的ケアと、患者様によるホームケアで成り立つ共同治療です。この3つのどれが欠けても、治療は成功しません。
FMDは、歯周病原菌をお口と体内から徹底的に除菌する方法です。お口と体内から歯周病菌を除菌する方法は、まず、すべての残存歯において、様々な器具を用いて歯根表面のクリーニングを行い、バイオフィルムと歯石を徹底的に取り除きます。また、同時に抗生物質の内服を行うことで、クリーニングでは除去できない体内に生息した歯周病菌も除菌していきます。FMDの術式は、一日で全ての治療過程を終えるため、長時間の治療となります。当院では、FMD治療の際には、追加費用なしで、静脈内鎮静法を併用することにより、苦痛のないリラックスした状態で治療を受けていただくことを勧めています。
通常の保険適応の歯周病治療は、お口の中を数ブロックに分け、毎回数本ずつの治療を行います。そのため、治療が終わるまで4~6回の来院が必要となり、2~3ヶ月の期間がかかってしまうことがあります。それに比べ、FMDの治療は、1回のみの治療になるため、時間的な負担が少なく、無理のない治療となります。お急ぎの方や、遠方から来院される方にもメリットとなります。
通常の保険適応の歯周病治療では、治療期間が長く、未治療部位の歯周病菌が、お口の中で再度増殖して住み着いてしまうリスクがあります。一方で、FMD治療では、1回で全体のクリーニングを徹底的に行い、抗生物質も併用するため、極めて高い除菌効果が期待できます。
FMD治療は2時間ほどの治療となるため、ストレスや苦痛のないリラックスした状態で行う必要があります。そのために、当院では静脈内鎮静法を併用して治療を行います。FMD治療の際は、静脈内鎮静法の別途費用がかからないため、安心して治療を受けていただけます。また、バイオフィルムや歯石を取り除く際には、様々な機械や手用器具を使用します。深い歯周ポケットの一番深い部位にまで器具を入れるため、通常であれば痛みを伴う治療となります。痛みのない治療をするためには、麻酔を長時間徹底的に効かせる必要があるため、効果の長い麻酔手法を用いて除痛を行います。
FMDによる歯周病治療では、一時的な知覚過敏や歯肉退縮(通常、歯肉が改善すると腫れがおさまるため歯茎が下がったように見えます)の可能性があります。
治療費の目安 | 165,000円~220,000円(税込) |
---|
当医療施設では、患者様の不快感を最小限に抑えた治療を提供するために最新の設備と技術を取り入れています。最新の治療法であるレーザー治療で、歯周病治療時の感染した歯ぐきや軟組織の除去、また抜歯時の不要な肉芽組織の除去を行うことができます。
レーザー治療で期待される効果
当院が導入しているエルビウムヤグレーザー(Er:YAGレーザー)は歯周ポケットが深い、重度の歯周病に効果的です。従来の器具が届きづらい複雑な場所にも、レーザー光が行き届き、細菌の死滅や内毒素の無毒化が可能です。また、炎症組織の蒸散や、歯周組織の治癒を促進に役立ちます。
失われた組織を再生することは簡単なことではありません。近年では、生体材料やその他成長因子の開発により、高いレベルでの組織再生治療が可能になってきました。当院では、エムドゲインという再生誘導タンパクや天然骨補填材、生体膜を用いて再生治療を行っています。抜歯を勧められた歯でも、再生し保存できるケースがあります。骨と歯茎を再生させると、歯の寿命が格段に延びます。
歯が抜けた場合、その部位の治療としてインプラント治療があります(人工歯根を骨に埋め込む治療)。インプラント治療はとても有効な治療ですが、インプラントも天然の歯と同じように、歯茎との間にポケットが存在します。ポケット内で歯周病菌が繁殖すると、インプラント周囲の歯肉や骨に炎症が起こり、インプラント周囲疾患が発生することがあります。そのため、歯周病の既往歴がある場合、インプラント治療を進める前に、歯周病の治療を行う必要があります、治療の専門家に相談し、必要なケアを受けることが重要です。ただし、インプラント治療の得意な歯科医院が自動的に歯周病治療にも優れているわけではないことに注意が必要です。