ひたすら内装に関するブログを書いている矢野です。
さていよいよ工事が開始します。
墨出しの立ち会いをしました。
墨出しとは、建築工事において、工事の進行に必要な線・形や寸法を表示することである。 一般に、大工が墨つぼを用いて墨で表示することから、「墨出し」と言われている。 これに沿って、多くの職人が作業するので、失敗の許されない仕事である。
内装工事の全工程を成功に導くために正確な墨出しが不可欠になります。
この過程の精度が内装の結果に直結するそうです。
実際完成した内装を見た時に「少し違うな」といったことは最小限にしたいですね。
歯科医師が開業する際は、期間も短く本人も多忙なので、現場に立ち会わない方も多いようです。
ある程度、施工業者に任せきる先生もいます。あまり歯科医が口を出して業者の方々を困らせるのもよくありません。工期が長くなってしまうのは致命的ですから。
そういう私はどっぷり入っています。なぜならデザイナーの方と施工業者の方がかなり細かいところまで相談しながらすすめてくれるからです。
この日現場に足を運んだのは、墨出しの時点で、診療室の入り口が少し狭く感じたので現場で確認してほしいと担当者に頼まれたからでした。
実際現場で確認してみると、たしかに広さに問題がある箇所がありました。
平面図上では気づかないほどの些細なことです。現場で動線を確認して初めて気づく類の情報です。
その問題を解決するために、診療室の順番と広さを全体的に調整しました。
実はこの変更で動線と構造が劇的に改善したのです。
都内の狭いテナントでは、空間のせめぎあいです。
何かを付加すれば何かを削るトレードオフの作業が生じます。
そこから最適解を導くことは簡単ではありません。
結局、引き出しが多いことがひらめきを生みます。
この日は2時間くらいの打ち合わせでしたが、専門知識と用語が飛び交う心地のよい時間でした。
正直ものすごく楽しいです。
何度も経験できることではないので、楽しんでおります。
LOTUS 矢野