開業して10ヶ月が経ちました。
当たり前のように日々診療していますが、1年前はこの場所に何もなかったことを考えると、少々感慨深くなります。
毎日課題が見つかり、もっと改善していきたいと反省をしていますが、
ふと1年前、2年前を振り返ってみると、自身の成長とクリニックの成長に驚くことがあります。
特に今月は新年度になり、院内の環境変化が増えています。
まだ開業して1年経っていませんが、最近の変化を備忘的にまとめます。
①スタッフの増加
今月から受付とドクターが1名ずつ増えました。
受付は思いのほか仕事量が多く、サポートが必要でした。
また、ドクターも一人採用しました。手先が器用でとても伸び代のあるさわやかでいい先生です。よろしくお願いします。
現在のスタッフは6名体制となっています。
スタッフは私と勤務医の先生、衛生士2−3名、歯科助手と受付3−4名の体制が最大ではないかと思います。合計8−9名が適正だと思います。
今年度中には8名体制になれるように頑張っていきます。
②診療ユニットの増設
診療室1に診療ユニットを設置しました。
これで合計4台の診療ユニットになっています。
ユニット4台ですと、診療の時間は比較的ゆったりとっていますので、1日最大で30−35名の患者さんを診る計算になります。
現在、診療人数は20名くらいです。診療日数は20日/月。まだまだ伸び代はあります。
もともと物件の広さでいうと最大6台まで入る広さなのですが、デザインの要素を最大化してるため、最大4台の内装設計になっています。
クリニックの立地的に、人通りが多く、人目につく機会が多いT字路に面しているので、思い切った決断をしました。
③教育プログラムの立ち上げ
友人のクリニックと合同で、ドクターや衛生士を教育するプログラムを立ち上げました。
我々のような規模が小さなクリニックは強みもあり弱みもあります。
弱みの一つが、教育の厚みが薄いことです。
院長は経営や雑務、日々の臨床や勉強で、教育のために十分な時間を捻出するのが簡単ではありません。
それと比較し、大きな医療法人は、教育マニュアルや教育メソッドが整っていることがあります。
そこで、小さなクリニックでありながらもスタッフの教育を最大化するためには、
「教育をシェアする」という結論にいたりました。
教育効果を最大化するために、多岐にわたる歯科医療をマッピングしてみました。
有限の時間を効果的に活用するために、このマップのどこに多くの時間を割くべきかを考え、プログラムを組みました。
メインターゲットは当院のスタッフ、共催するクリニックのスタッフですが、今後プログラムが固まってきたら、少しばかりオープンにしていきたいと思っています。
またこれに関してはどこかでまとめてみたいと思います。
現在地について
まだまだ改善点や課題が多く、先が見えるようで見えませんが、焦ることなく目の前の治療に集中しています。
保険診療も自由診療も、外科手術もどれも丁寧に治療することを心がけています。
なにより基本的な検査をしっかりさせていただいています。最初時間は少しかかりますが、良かれと思い行っています。
メンテナンスは丁寧に時間をかけて行っています。
地域との交流、イベントの企画も行っています。
収益はぼちぼちです。設備投資と環境改善に回しているのでなかなか貯まりません。買いたい器具や機材がまだまだあります。。
ただ、なんとか開業前に定めた目標(1年目標)は達成できそうです。
学会・学術活動について
また、最近学会や勉強会に積極的に参加しています。
勉強会は5つほど所属しています。毎月か隔月に開催されます。オンラインのものもありますし、現地開催のものもあります。
現地開催ですと、いろんな先生と懇親の場があるので、とても楽しんでおります。
大学でのインストラクター、勉強会のインストラクターも行っています。
自身が主催する勉強会も立ち上げました。若手向けの研修セミナーも企画し始めました。
また、今年は海外学会に1−2回行きます。国内学会は2−3回参加します。
コースセミナーへの参加は2−3つ行います。
クリニックをクローズしないといけない期間が年にいくつかあります。患者さんにはご迷惑をおかけします
今後に向けて決意した内容
最近このような活動をしながら、気付いたことが一つありました。
臨床(歯科治療)と教育が心の底から好きだということです。
どれだけ時間と労力をかけても苦ではありません。
クリニックの運用というのは、治療の側面と経営の側面があります。
もちろんスタッフを守り、未来に投資する上で経営の安定化はとても重要性です。
経営的に大成功している歯科医師の友人、先輩、たくさん知っています。尊敬しています。
歯科医院の経営や集客、マネジメントをサポートする会社もたくさんあります。いろいろお話も聞いてみました。
そこで感じたことは経営のスキームを入れるのは自分にとっては時期尚早ということです。
傾向として、近道であったり、How to的なスキームが多いように思えました。
収益性を上げようと思うと、とても地道なお金にならない側面を無視してしまう気がする。
誤解を恐れずにいうと、歯科治療にはお金にならない数多くのプロセスがあります。
そういった地道なルーティンやプロセスまで、経営の物差しのもと、天秤の上に乗せられるのには抵抗がある。
僕の師匠が言った言葉で生涯忘れない言葉があります。
「まじめに正しいことをやるのが一番正しい」
この言葉がいつも心に響きます。
ですので今後は、臨床と学術、教育により力を注いでいきたいということを新たに決意しました。
LOTUS 矢野