クリニックの内装を考える上で、
開業物件が
・テナントなのか ・建物から作るのか
によって考え方が大きく変わって来ます。
テナントの場合は、すでにある骨組みの中に内装を作っていきますが、
建物から作るということは、土台となる骨組みから作っていくということになります。
設計の自由度が大きく変わっていくということです。
決められた形と大きさのキャンバスの中に絵を描くか、
あるいはキャンバスの形と大きさから決められるかの違いです。
都市部で開業を目指す場合はほとんどのケースがテナント開業になります。
店舗用テナントを賃貸し、そこに開業することになります。
テナントには様々な条件があります。
大きく分けると
①家賃 ②立地 ③広さ ④その他条件 などです。
どれもかかせない条件なのですが、
すべてに制限があるため、どの項目もいく分かの妥協が必要となります。
特にテナントの場合は最初から広さや高さ、間口の広さなどが決まっているため、
その空間的制限の中で内装設計を行っていきます。
限られたスペースの中に、
待合室、受付、診療室、機械室、レントゲン室、滅菌室などを
パズルのピースを当て込むように配置していきます。
この作業が非常に難しいわけです。
どこかを広くすると、どこかが狭くなる。
そこで診療室をせまくするのか、診療室の数を減らすのか、
待合スペースを狭くするのか、スタッフ室をなくすのか、、、、などなど。
都市部の狭いテナントでは、このような苦慮が尽きません。
開業を何度も経験している先生ですと、
何度も平面図(間取り図面)を見ているので、ある程度の図面の知識があります。
図面の知識があるので、平面図を想像しながら物件を選定することができます。
これは開業をする上で大きなアドバンテージです。
私の場合はクリニック内装の本を読み漁り、平面図を多く眺めてきました。
また、渋谷のクリニックの立ち上げに分院長として携わってきた経験があり、内装業者とも打ち合わせを重ねてきた経緯もありましたので、
ある程度の平面図のイメージングをしながら物件の選定をすることができたわけです。
無事に物件が決まった後には、内装業者との連携が始まっていきます。
LOTUS 矢野