物件、物件、物件。。
開業をすすめる際に最も先にくるもの。それが物件です。
物件⇛資金調達⇛機材購入⇛スタッフ募集⇛開業の流れで進みます。
物件の決定なくして、戦略の立案ができないため、融資のために必要な事業計画書もかけません。
逆に物件さえ決まれば、いろんなことが具体的に進んでいきます。
歯科業界には、開業を支援してくれる業者が多くあります。
その業者たちの支えのおかげで、比較的システマチックに開業まで進むことができます。
大手歯科メーカーと組むのか、材料や機材を卸しているディーラーと組むのか、
コンサルと組むのか、あるいは全て自分でやるのか。
テナント開業の場合は、物件の選定から開業まで早くて3ヶ月(最短は2ヶ月を見たことがあります)、遅くても半年後には開業の流れになることが多いです。
気になる物件の決定までにかかる時間は、、、、。
早くてすぐに見つかることもありますし、長いと数年かかることもあるそうです。
こればかりは縁と言わざるを得ません。
私も物件が決まるまではやや苦労しました。
条件もよく、フィーリングもとても合う物件を見つけたため、申込みを入れた物件が3件ほどありました。
そのうち一つは、他の医療法人が入り、
一つは、IT系の会社が入り、
一つは、初期解体費用負担という条件面での難しさがあり断念しました。
それら3件ともに間口の広い1階路面の素晴らしい物件だったわけですが、縁がありませんでした。
いい物件というのは、決まって競争率が高いものですね。
コンビニ各社はほぼ例外なく1階路面に展開しています。
コンビニは立地戦略で決まるとも言われており、便宜性と視認性がすべてです。
目の前に、ローソンがあるのに、500m先のセブンイレブンに行くことはあまりありません。
よっぽど食べたいこだわりのコンビニスイーツがあれば別ですが。。
各社がベストな場所で開店するためにものすごい戦いが繰り広げられています。
いい立地を確保するために数年スパンで執念の調査・交渉が行われるそうです。
いい物件を取りに行くのはサービス業にとっては戦いなのですね。
我々医療サービス提供者は、同じサービス業達と戦場を共にしているということです。
そんなことを考えながら、夜な夜な物件を検索していると、
ぽつりと目に留まる物件がありました。
希望していた30坪以上という条件には満たしませんでしたが、
診療をするには十分な広さで、その他の条件をすべて満たした物件でした。
場所は不動前。
目黒と五反田の間の地域です。
自宅から山手通りを下って、林試の森公園へ向かう際に必ず通る交差路の場所です。
閉店予定のコンビニ後地です。
こんないい物件が出るものなのかと目を疑いました。
早速現地に下見に行ってみたところ、
交通量が多く、人通りも多く、裏には目黒川と閑静な住宅マンションが立ち並んでいました。
ひと目でこの物件が好きになり、関係者と相談をした後すぐに申し込みをいれました。
実は案の定、すでに他からも申し込みがいくつかきたようで、成約できるか不安でしたが、我々の熱意が伝わったのか、なんと大家さんから選んでいただき、ついに入居が決まりました。
現在では、内装工事もすでに始まっており、どんなクリニックになるかとても楽しみです。
LOTUS 矢野